【11 雨天レース対策 - タミヤRCスタートガイド -】

雨天レース対策

RC機器の多くは水に弱いので、雨の中で走らせるのは避けるべきです。しかし、レース中に雨が降ってくる場合もあり、予想される場合にはそれなりの操縦の心得と防水対策が必要です。また氷上、雪上の走行でも基本的には同じと言えます。

1.雨の中のドライビングテクニック

オフロードなら、少しの雨ではかえって路面のグリップがよくなり操縦しやすいという場合もありますが、オンロードではどんな路面であっても濡れていれば極端にすべりやすくなってしまいます。また、オフロードでも雨がひどければ同様です。

■急加速、急減速、急なステアリングは禁物
時にはスタートからの加速でさえ車がスピンしてしまうほど路面はすべりやすくなります。ステアリングを切っている状態での加速や減速は慎重に、特に急な加速、減速はコースアウトやスピンの原因になります。コーナーでは普段よりも早めにスピードを落し、アウト・イン・アウトで半径を大きくとって惰力でまわるぐらいのドライビングを心がけます。また立ち上がりでも車が直進状態になってから加速に入ります。

■水たまりは、ラインを外してもよける
水たまりができている場合は、必ずよけるべきです。水たまりの中を走るのは、受信機などへの浸水の可能性が大きくなるばかりでなく、水の抵抗でスピードが落ちる、またタイヤが水の上に浮き上ってスピンを招くなど、よいことはありません。

2.防水対策

受信機やサーボ、スピードコントローラーは特に水を嫌います。これらの内部には精密な電子回路が組込まれており、内部に水が侵入すればショートして作動不能になってしまいます。またその時は大丈夫でも内部に水が入ったままですと時間がたつにつれてプリント基盤などの細かい配線が腐食しはじめ、ちょっとしたショックで切れてしまったりすることもあります。レースの前日、天気予報に注意して雨の可能性があれば前もって防水対策をしたり、防水用のラバーバッグやビニール袋、テープ類、シリコンシール剤なども用意しておきます。

受信機の防水

図のようにラバーバッグやビニール袋に入れ、その口をナイロンバンドなどで固くしばって閉じておけば、ある程度防水効果があります。ただ内部に湿気がこも りますから長時間そのままにしないで、走行後はすぐに袋から出すようにしてください。さらに市販のシリコンシール剤でコネクターの取付け部やケースのつぎ 目のすき間をうめるようにすれば、いっそう確実です。

  • 04_02s

サーボやアンプの防水

動く部分のあるサーボは、ビニール袋に入れたりするのは難しくなります。またスピードコントローラーにとって放熱が妨げられて好ましくありません。やはりシリコンシール剤でコネクターやコードの取付け部、ケースのつぎ目などのすき間をうめておけば、ある程度の防水効果は期待できます。またスピードコン トローラーについては、できるだけ水のかかりにくい位置を考えて搭載します。

  • 04_02s

走行用バッテリーや受信機用電池

電池類も水を嫌います。走行用バッテリーは、やはりコードの取付け部にシリコンシール剤を塗っておきましょう。またエンジンRCカーなどの受信機電池は、電池ボックスごとラバーバッグやビニール袋に入れてしまいます。

スイッチ類の防水

受信機スイッチには、タミヤのオイルスプレーなどを吹付けておくと、短時間なら防水効果があります。また設置する場所も、跳ね上がった水しぶきなどがかかる恐れもあるところは避けましょう。

3.雨天走行のセッティング

オフロードでは、レースが進むにつれて路面は泥をこねたような状態になってしまうことも少なくありません。オンロードでは極端にすべりやすくなってしまいます。どちらにせよ、路面が乾いている状態とは違うセッティングが必要になります。

★ギヤ比は大きめに
泥をこねたような状態のオフロード路面では、走行抵抗が非常に大きくなります。またタイヤや車体に泥がこびりついたりして回転が悪くなり、車体重量が増えてしまうことになりますから、スピードよりはパワーを重視してギヤ比は大きめにします。またオンロードでも、路面のすべりやすさを考えれば、スピードをおさえて大きめのギヤ比にした方がよいでしょう。

★いっそうグリップ重視のセッティングに
タイヤは濡れた路面でグリップのよいものを選びます。また、ワンウェイギヤ等はブレーキング時の姿勢が乱れやすくなってしまうので要注意。サスペンションも柔かめに、またウイングやスポイラーも可能ならより角度をつけ、乾いた路面の時よりもグリップを重視したセッティングにします。

★走行後の手入れ
オフロードはもちろん、オンロードでも泥水などにより車は相当に汚れます。そのままにしておくとサビが発生したり、受信機や電池などに思わぬトラブルがおきたりします。雨天走行後はなるべく早めに、車を組立てなおすぐらいの気持ちでていねいに手入れをして下さい。

★車体、シャーシの手入れ
柔かい布でていねいに水分をふき取って下さい。特にシャーシは主要部を分解して手入れをしたいものです。シャフトなども抜き取り、ていねいに水気をぬぐっておきます。ギヤボックスも分解して内部に水分が入っていないか確認したいもの。回転部分の油やグリスは水によって洗い流されてしまっていることが多いですから、つけ直しておきます。サーボなどを取付ける両面テープも水によって弱ってしまいますから貼り替えます。タミヤのオイルスプレーは、水分の下にもぐり込んで金属面を保護する効果を持っていますから、要所要所に軽く吹きつけておくのも効果的です。

★受信機などの手入れ
受信機やスピードコントローラー、サーボはシャーシから取り外し、水分をよくふき取りって陰干しします。コネクター類も全部外して水気をよくふき取りましょう。乾いた後、作動テストをして動かないようであれば、その使用状況の説明をそえてプロポのメーカーに送り、修理を依頼します。走行用バッテリーや受信機用電池も、よく水分を取っておきましょう。

タミヤRCスタートガイド INDEX

  • RCライフをはじめよう
  • RCを体験してみよう
  • タミヤグランプリ
  • チャレンジカップ
  • タミヤサーキット
  • タミヤ掛川サーキット
  • オプションパーツカタログ
  • 組立説明図