【15 コースを作ってみよう - タミヤRCスタートガイド -】

1.性能、スケールに合ったコースを

角材や実車の古タイヤ、コーナーマーカーなどを利用すれば、簡単にコースを作ることができます。路面が舗装されているならオンロードコース、土ならオフロードコース。仲間と協力すれば、それほど大変ではありません。ただ、レースを面白いものにするにはレイアウトにもそれなりのポイントがあります。

あまり広すぎるコースではスリルに欠けますし、逆に狭すぎてはスピードにのった走りを楽しめません。RCカーの性能やサイズを考えると、次のようなコースサイズが考えられます。

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コース全長

電動RCカーのスピードは、平均的なところで約40km/hとすると、秒速11m強の速さです。コーナーでのスピードダウンを計算に入れても、1周100mのコースなら15秒以下のタイムで周回する計算になります。またエンジンRCカーでは、平均的なスピードは60km/h以上になります。コース幅もそうですが、車のスピードが速くなったり、同時走行の台数が多くなった場合には、コース一周の長さが欲しくなります。

コース幅

コース幅は車の大きさ(幅)から考えます。マシンのスピードが速い場合には、コース幅にも余裕を持たせたいものです。

★遠くのコースは幅広く
操縦者から離れるほど、視角の関係でコース幅が狭く見えます。全体に奥行きのあるレイアウトの場合、操縦者から離れたコースは他の部分より1〜2mは幅広くしておいた方が走行させやすくなります。

★幅を広くしてピットエリアに
操縦台の近くなど、思い切って幅を広くした部分を作っておくと、フェンスなどで仕切ってピットエリアとして使え、耐久レースの時などに便利です。

★コーナーの頂点部は幅広く
コーナーでは車は不安定になりがちで、接触事故も多くなります。できれば1m前後、ストレートより幅を広げておきたいところです。

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ストレートの長さ

フルスピードでの走行が楽しめるストレートは、最低1ヶ所は欲しいところです。時速40キロなら30mのストレートを3秒弱で通過します。ストレートは、操縦者が多少息抜きのできるところでもありますから、車の性能に合わせて長めにとっておきたいものです。また長いストレートがあれば、実車で0〜400m加速を競うドラッグレース(1/10換算で40mプラス減速エリア)もRCカーで楽しめます。

2.コーナーが決めるコースの性格

コースの性格は、コーナーの数とその種類によって決められると言えるでしょう。コーナーの数が少なく、ゆるやかなら高速コースになり、逆に急なコーナーが多ければテクニカルなコースとなります。オーバルコースを別にすれば、高速コース、テクニカルコースの性格をうまくミックスしてレイアウトするのが基本で、様々なコーナーを組合わせて考えます。

■コーナーの種類
コーナーは通過スピードとレイアウトによって次のように分けることができます。コース全体のレイアウトで言えば、高速、中速、低速の各コーナーとS字などの複合コーナーは最低1ヶ所ずつは設けておきたいところです。

■コーナーとストレート
ストレートとどのように組合わせるかによっても、様々なレイアウトがくふうできます。半径の違うコーナーを短い直線でつなげば、全体として一種の複合コー スになります。また長いストレートの後に高速コーナーがあれば、スピードにのったコーナリングテクニックの見せどころ。ヘアピンコーナーが長めのスト レートに続いていれば、スピードコントロールとステアリングコントロールが試されます。

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3.操縦者の立場を考えてレイアウト

RCカーと実車の最大の違いは、操縦者が車から離れていることです。
コース設計の際には、次のようなことに注意しましょう。

★操縦者から遠い部分は単純に
コース幅の項でも説明したように、離れた部分は操縦者から見にくくなります。このため微妙なコントロールが必要とされるような複合コーナーやヘアピンコーナーは、できるだけ操縦者に近いところにレイアウトします。

★ブリッジやゲートは操縦者の視線を考える
各種のブリッジやゲート類は雰囲気作りに効果的ですが、操縦者の視線をさえぎる障害物にもなります。これらをコース上に置く場合は、コーナーやその進入地点、脱出地点が隠れないような位置にすることが重要です。

★スタートから第1コーナーまでは長めに
サーキットでレースを行う場合、スタート直後は車が極端に密集します。第1コーナーまでの距離が短いと、操縦者も他の車の状態を確認しにくく、接触事故も多くなります。スタートラインから第1コーナーまでは距離を長めにとっておきたいものです。

4.路面の状態

オンロードカーの場合、最低地上高が低いことを考えれば、急な段差があるのは好ましくありません。ただ波を打っているような状態でも、それがゆるやかであればかえってコントロールテクニックが要求されて面白くなります。路面のホコリがひどいようなら、許される場合は、水を流してほうきで掃き出すなどグリップを高めるくふうをします。
オフロードカーの場合は、路面の段差や傾斜などをジャンピングスポットやバンクとしてうまく使うようにします。また登り降りがあってもセッティングや操縦が面白くなります。ただ、路面にある石などは、クラッシュの原因となるので取り除いておきましょう。

■常設コースでは水はけに注意
オンロードコース、オフロードコースを問わず、アウトドアの常設コースにする場合には水はけに注意が必要です。コース全体にゆるやかな傾斜(勾配)をつけ、排水をよくすることを考えましょう。

5.コースの仕切り

板や角材などでコースを仕切る場合、あまり高いと車が見えにくくなってしまいます。ビッグタイヤのRCカーを別にすれば、10〜15cmぐらいの高さがあれば十分です。できれば白く塗ったり、コーナー部はゼブラ模様にすると雰囲気が出ます。
常設サーキットではコースサイドに芝生を植えたり、人工芝にすることも考えられますが、車の傷みを少なくするためには、路面との段差をつけないようにします。またコースサイドの広さに余裕がない場合は、フェンスを設けたりして、コースアウトしても隣りのコースに車が入らないようにします。

6.操縦台

操縦のしやすさを考えると操縦台はぜひ欲しいものです。飲物の輸送用ケースなどの上に厚手の板を置いて作ることもできますが、安定性には十分注意して下さい。また、サーキットによっては工事現場用の足場やトラックの荷台を利用しているようなケースもあります。
操縦台はサーキットが広くなるほど高いものが必要になります。タミヤサーキットの操縦台の高さは約2mですが、あまり高くすると登り降りに不便ですし、安全のためにしっかりした構造にして手すりをつけるなどのくふうも必要になります。

7.フェンスなどの安全対策

時速40km/h、60km/hといったスピードで走るRCカーですから、車がコースアウトして周りに飛び出せば思いがけない事故にもなります。コース全体の外周に少なくとも50cmの高さでフェンスを設けておきます。またエンジンRCカーの場合は、排気音が周囲にとっての迷惑になりかねないことを十分に考えて下さい。

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