【04 サーキットで走行練習 - タミヤRCスタートガイド -】

1.サーキットへ出かけよう!

ある程度マシンの走りに慣れたらサーキット走行にチャレンジしてみましょう。沢山のマシンが走るサーキットでの初走行はちょっと緊張しますが、単独走行では得られない楽しさがいっぱい。上達へのヒントもたっぷりつまっているので、ぜひ挑戦してみてみましょう。

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初めてのサーキット走行 これだけは忘れずに!

充電器や予備パーツなど、サーキットで役立つものは無数にありますが、必須のアイテムはそれほど多くありません。まずは軽装備で体験してみて、徐々に持ち込むアイテムを増やしていくのが良いでしょう。

マシン&プロポ
なんといっても、これが無くては走行できません。

マシン用バッテリー
バッテリー=走行時間ですから、複数あるにこしたことはありません。 事前に充電しておくのもお忘れなく。

プロポ用バッテリー
新品に交換しておけば、半日程度は充分に持ちます。単三乾電池なら現地調達も容易でしょう。

クリスタル
最低1セットあれば大丈夫ですが、複数あれば空きバンドに切り替えて走れますから、バンド待ちを減らせます。 手持ちのクリスタルがあれば持って行きましょう。

工具類
RCカーのビスやナットは、走行中の振動で緩む場合もあります。 最低でもキット付属の十字レンチと+ドライバー(大・小)ぐらいは持っておきましょう。

スペアパーツ
ショップが併設されたサーキットなら、現地で調達するのも手ですがホイールナット等の脱落・紛失しそうなパーツは予備を持っておきたいところ。

サーキット走行のマナー

サーキットでは同じバンドが重なり合うこともあるため、サーキットごとに混信を防ぐ規則があります。
こうしたルールとマナーを守るのが、サーキットで気持ちよく走らせるポイントです。

★操縦する時は必ず空いているバンドを確認。「○バンド入ります」などと声をかけて送信機のスイッチを入れる。また、バンドカード等のルールがある場合はそれに従う。
★2.4GHzのプロポでは、ペアリングを行うことでプロポが空きバンドを自動的に選んでくれますが、だからといっていきなり送信機のスイッチを入れるのはマナー違反。サーキットによってはローカルルールがある場合もあるので、初めてサーキット走行を行う場合には、サーキットのスタッフやほかのドライバーの方に聞いてみましょう。
★自分より速い車にはラインをゆずりましょう。ただし、急なライン変更や急ブレーキは事故の元なので要注意。
★走行中、他の車にぶつけた場合は素直にあやまりましょう。逆に、ぶつけられた場合に文句を言ったりするのはマナーとしてNGです。
★走行はバッテリー1本、または燃料タンク1タンク分で順番待ちの次の人に交替しましょう。
★帰る時は周囲のゴミを拾い、後片づけをきちんと。

お気に入りのサーキットを見つけよう!

日本には、様々なRCサーキットがあります。オンロード用・オフロード用・電動RCカー専用・エンジンRCカー専用など様々なジャンルがあり、利用料金などの規定も様々です。
イベントで一般利用が制限されている場合もあるので、サーキットに出かける際には事前に問い合せておきましょう。

★全国のサーキット設置店をチェック![販売店ガイド]
タミヤサーキット(静岡市)
タミヤ掛川サーキット(掛川市)

2.サーキットでのコーナリングテクニック

サーキット走行のポイントはコーナリング。コーナリングのテクニック次第で、同じ性能の車でもラップタイムには大差がでます。
マシンの性能を存分に発揮できるサーキットで、速くてムダのないコーナリングを追求してみましょう。

スピードコントロールはスローイン・ファーストアウト

ヘアピンカーブをはじめ、減速が必要とされるようなコーナーでは、直線部で確実にスピードを落としてコーナーに進入し、コーナーの頂点を過ぎるあたりからスピードを上げていく「スローイン・ファーストアウト」が原則です。減速せずに進入したほうが速そうに思えますが、オーバースピードでコーナーに進入すると旋回中にスピードを落とさなければならず、車の挙動が乱れがち。スピンやコースアウトの可能性が高まるうえ、加速を始めるタイミングも遅れ気味になるため、結果的にはスローイン・ファース トアウトより遅いコーナリングになってしまいます。

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ライン取りの原則はアウト・イン・アウト

スピードコントロールと共に重要なのが、コーナーをどのような走行ラインでまわっていくかのライン取りです。その原則は「アウト・イン・アウト」。図のようにコースのいちばん外側からコーナーに進入し、コーナーの頂点付近で車をいちばん内側につけ(クリッピングポイント)、コースの外側いっぱいに向けてコーナーを抜けていくライン取りです。コース幅をいっぱいに使うことで走行ラインがゆるやかになるため減速も最小限で済み、コーナリング中も速いスピードを維持できます。

★クリッピングポイントは少し先にずらす
ライン取りはアウト・イン・アウトが基本ですが、実際にはクリッピング・ポイントをコーナーの頂点より少し先にずらした方が有利な場合が多々あります。進入ラインがきつくなるのでその分減速が必要ですが、コーナー脱出時には直線的なラインをとれるため、より早いタイミングで加速できるようになるためです。

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コーナリングは、立ち上りの加速重視で

スローイン・ファーストアウトもアウト・イン・アウトも、そのポイントはコーナーを抜ける際の立ち上り加速を重視している点にあります。
ステアリングを切っている状態(旋回状態)での加速はスピンなどの危険と隣り合わせ。
より早く、確実に加速するには、コーナーからの立ち上りを直線的なラインにして加速するのが理想です。
特にコーナーの後に長い直線が続く場合などは、早く加速できればより早くトップスピードにのせることができ、直線での走りで差をつけられます。

連続コーナーは、最後のコーナーの立ち上りを重視

S字やクランクのような形でコーナーが連続する場合には、最後のコーナーの立ち上りで速やかに加速できるライン取りが基本になります。

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複合コーナーは1つのコーナーとして考える。

半径の違うコーナーが連続する「複合コーナー」は、全体を1つのコーナーとしてライン取りをします。
また、間に短い直線が入ったコーナーも同様に考えた方がスムーズなライン取りができます。

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減速不要のコーナーは早めにインに

減速がまったく必要とされないような半径の大きなコーナーでは、もちろんインにそってまわるのが有利です。 ただ、そのコーナーの次が直線なのか、コーナーが続くのか、直線の場合はその長短、コーナーが続く場合はその向きや半径の大小によって、理想的な立ち上りのラインは変わってきます。

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サーキット全体で走行ラインを考える

ここまでコーナーを個々に取り上げて説明してきましたが、サーキットは多くのコーナーと直線の連続です。実際に走行する場合は、加速や減速のポイントを考えながら一周のライン取りを考え、そのラインをトレースするように車を走らせていくことになります。もちろん、1、2度走らせただけでは、理想のラインで走行するのは困難です。ラップタイムをとりつつ走行ラインに修正を加え、必要に応じてマシンのセッティングにも手を入れていく。 路面温度やイン側・アウト側での路面状況の違いなど、ベストの走行ラインを左右する要因は無数に存在しますし、車をチューンナップして加速力や最高速が上がれば、それまで減速不要だったコーナーでも減速が必要になります。こうしたあらゆる要素を加味した理想の走行ラインを見出し、最高のドライビング技術で最速のタイムを刻む。これこそがサーキットでのRCカードライビングの醍醐味です。

3.サーキットでのコーナリング・ハイテクニック

コーナリングにおけるパワーコントロールはとても重要です。ステアリング操作に加え、加速(パワーオン)、減速(パワーオフ)をタイミングよく行うことで、コーナーをすばやく脱出することが可能になります。

四輪ドリフト

コーナーの手前で減速と同時にステアリングを切り、後輪が横すべりをおこして車体がインを向いたらステアリングを戻しつつパワーオン。前後輪をすべらせながらコーナーを抜けます。 レースタイプの四輪駆動車や後輪駆動のマシンでのテクニックです。

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タックイン走行

FF(前輪駆動)マシンでのコーナーを素早くまわるテクニックです。
コーナーの奥まで直線的に突っ込み、パワーオフと同時にステアリングを切り、車体の向きが変わったら、ステアリングを戻しつつパワーをかけてコーナーを抜けます。

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カウンターステア

四輪ドリフトやタックイン走行でパワーをかけすぎたり、ステアリングを戻すタイミングが遅れたりした場合や、すべりやすい路面でオーバースピードでコーナーに進入した場合には、後輪が外側にすべり出します。
このとき、コーナーの外側方向にステアリングを切って横すべりをおさえるテクニックを「カウンターステア」と呼びます。
急なコーナーを小さくまわりたい時などに意識的に使われることもありますが、コーナリングスピードは遅くなってしまうので、基本的にはコーナリングの失敗を修正するテクニックといえます。

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パワーのオン、オフと荷重移動。

RCカーが一定のスピードで走っている時は、前輪と後輪にそれぞれ一定の割合で車重がかかっていますが、減速時には慣性の法則によって前輪にかか る車重の割合が増え、ステアリングの利きがよくなります。逆に加速状態では後輪にかかる車重の割合が増えるので、ステアリングの利きがにぶくなります。 四輪ドリフトもタックインも、このパワーのオン、オフによる荷重移動を積極的に利用するテクニックです。

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4.ドライビング実戦練習

複数の車が一緒に走るレース走行は、理想の走行ラインを自由に選べる単独走行とは条件がまったく異なります。
ドライビングテクニックに自信がついたら、積極的に他の車と一緒に走るようにして、実戦的な練習にチャレンジしてみましょう。

スタート

数台の車が同時に走り出すスタートは、接触・クラッシュの可能性がひじょうに高い瞬間です。
特にスタートから第1コーナーまでの距離が短かい場合は、車同士の間隔が開かない状態で前車がコーナーのインを目指すので要注意。
他車との位置関係を意識して、接触をさけることを心がけましょう。

コーナーではインを狙う

コーナーでの競り合いでは、なんといってもインを取るのが有利です。 コーナーの外側を大回りして内側の相手を抜くのは、よほどスピード差がないと困難です。
ただ、早くインにつきすぎた場合、コーナーを抜ける時に大きく外側にふくらんでしまい、その スキに相手にインに入り込まれて抜かれることがあります。
また、S字カーブのようなコーナーが連続する場合は、最後のコーナーでのイン奪取を考えてのライ ンの取り合いになります。

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追い抜きのポイント

スピード差がある場合は、直線での追い抜きが最も安全です。ただ相手の直後についてから追い抜きを始めるのは危険。
追い抜きができると判断した時から早めにラインを変えて追い抜くようにします。またコーナーでの追い抜きは、相手のスピンなどに 巻き込まれる危険があります。
原則的には相手の内側に入り、立ち上りの加速で追い抜くのが最もスムーズで安全な追い抜きと言えるでしょう。

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接触でバランスをくずしたら

追い抜き中などに相手の車と接触してバランスをくずしたら、まずパワーをオフにしてスピードを落します。
ステアリングだけで修正しようとするのは、よけいにバランスをくずしがち。スピードが落ち、車の向きが定まってから加速を始めましょう。

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