【01 組み立てツールを知ろう】
用途に合わせてツールを使いこなそう
RCカーの組み立てに欠かせないのがツール。パーツを切ったり、ネジを締めたりするのに必要なツールは、用途にあったものを選んで、正しく使うのがポイント。組み立てがしっかりできればRCカーの性能を十分発揮させることができるし、故障やトラブルも防ぎます。 ※タミヤのツールシリーズはこちら
■【切る】パーツを切り離そう
■【切る】切り離し部分の仕上げ
■【締める】組み立ての要、ドライバー
■【締める】ドライバーの使い方
■【締める】締めこみは確実に
■【挟む】ツールを使ってきっちり固定
■組立て動画でツールの使い方を確認!
ニッパーでていねいにカット
タミヤのRCモデルは主にプラスチックパーツを使っています。プラスチックパーツはプラモデルと同じようにランナーと呼ばれるワクについています。このランナーから必要なパーツを切り離すのが組み立ての第1歩。手でむしり取ると必要な部分が欠けてしまうこともあります。ホビー用ニッパーを使って、ていねいにランナーからパーツを切り離します。
ニッパーの刃の向きに注意
ニッパーでプラスチックパーツを切り離すときは、ニッパーの平らな面をパーツ側に向けて使います。ギリギリのところでカットすると パーツを傷めることがあるので、ランナーを少し残してカットするのがコツ。その後、余分なランナーをニッパーで大まかに切り取ります。
プラスチック用ニッパーを使用すると便利。タミヤモデラーズニッパーがおすすめです。
説明図に合わせてパーツをカット
ランナーにはアルファベットが、各パーツの近くには数字が彫刻されています。例えば「V4」パーツは、Vランナーの4番がそれ。一度にたくさんパーツをカットするとどの部品かわからなくなってしまうので、組立説明図の流れにあわせて切り離します。
クラフトカッターでキレイに
ニッパーで切り離したパーツに残っているランナー部分は、クラフトカッターを使って整えます。余分なランナーが残っていると、パーツがうまく合わなくなるので切り離した部分をキレイに仕上げておきましょう。クラフトカッターの取り扱いに慣れていない方は、目の細かい平ヤスリなどを使ってもOKです。
RCに使われるビスの種類
RCカーの組み立ては、そのほとんどがビスを締め込んでパーツを固定する作業です。タミヤのRCカーにはプラスチックパーツを固定するために「タッピングビス」と呼ばれるビスが多く使われています。サイズは大(3mmビス)と小(2〜2.6mm)の2種類で、そのほとんどは頭の溝が+の形をしたプラスビスです。
どんなドライバーがいいの?
RCカーを組み立てるときになくてはならないツールが、ビスを締め込むドライバー。ドライバーを選ぶときに重要なポイントは、ビスの頭の溝とドライバーの先端の大きさが合っていること。サイズが違うと、ビスの頭の溝を傷めてしまって、締め込めなくなってしまいます。タミヤのRCカーには主に大小2種類のプラスビスが使われているので、ビスのサイズに合わせた2種類のプラスドライバーを用意しましょう。タミヤからはRCモデルに使われるビスのサイズに合わせた専用設計の高精度ドライバー「プラスドライバーPRO」がラインナップしています。3mmビスにはLサイズ、2〜2.6mmビスにはMサイズがジャストフィットするのでビスを傷めにくく、 またグリップも手の大きさにかかわらず、しっかり握れて手によくなじむ形と素材を採用しています。
※RCツール8本セット(ITEM 74085)にも両サイズのプラスドライバーが入っています。
角度はまっすぐ、垂直に
ビスを締めるときは、ビス穴に対してビスをまっすぐ垂直にするのが基本。ビスを斜めに締めてしまうと最後まで締め込めないばかりか、パーツをしっかりと固定できません。ビス穴にビスの締めあとが斜めについてしまうので、ひどい場合はビス穴がつぶれて使えなくなってしまうこともあるので注意しましょう。
ビスを締め込むときは机などの上にマシンを置いて作業するといいでしょう。
押しが7割、回しは3割!
ドライバーでビスを締め込むときは「回す」ことばかり考えがちですが、ビスの頭にドライバーの先端がしっかりとかみ合うように、ドライバーをビスに押しつけながら回すのがコツです。押さえつける力が弱すぎると、サイズのあったドライバーを使っても空回りしてしまって、ビスの頭を痛めてしまうことがあります。ビスを締めるときの力のかけ具合は押しつけに7割、回しに3割で行うといいでしょう。
説明図をとことん活用しよう!
タミヤのRCの組立説明図には、ページの左側にビスなどのパーツの実物大イラストがあります。使用するパーツがわからないときは、イラストにパーツをあててチェックすれば簡単。また、イラストの色がグレイの場合は使うパーツが黒などの色の濃いもの、白い場合はシルバーなど薄いパーツを表しています。
しっかり締めてトラブル防止
ビスをしっかり締め込んでいないと、パーツがガタついて本来の性能を発揮できないばかりか、マシンが急に動かなくなったりするなどトラブルの原因になります。RCカーを長く楽しむためにも、ネジの締まり具合をチェックしながら組み立てよう。パーツどうしにガタがないか手で動かしてみるのもいいでしょう。
どこまで締めればいいの?
ビスを強く締め込みすぎると、ビス穴をつぶしてしまう場合があります。タッピングビスの場合は、締め込んで止まったところから約1/4回転回すくらいが適切な締め込みポイント。また、締め込みすぎると可動部分がなめらかに動かないこともあります。ビスを締め込んだら、足回りやギヤの動きをチェックして、動きが重いようなら少しずつ緩めながら調整してみましょう。
- 足回りなどのパーツがスムーズに動くかチェックしておこう。サスアームは手で持ち上げて離したらスッと降りるのが理想。
- ギヤケースなど駆動部分は、ビスを締め込みすぎると回転が重くなる場合があるので、ギヤを手で回してチェックしよう。
がっちり挟んできっちり固定
ピストンロッドなど素手ではつかみづらいパーツを組み付けるときに役立つのがラジオペンチ。しっかり固定できる反面、挟んだパーツにキズがついてしまうこともあります。特にオイルダンパーのピストンロッドはキズがつくと動きが悪くなるだけでなく、オイル漏れを起こす原因になります。ラジオペンチで挟むときは布や厚紙などを間に入れ、直接ロッドを挟まないようにしましょう。
TAMIYA ファーストトライ RCキット(オンロードカータイプTT-02シャーシ)(57986)の組み立て
RCスクールで使用されるファーストトライ RCキットの組み立て手順を分かりやすく紹介した動画です。ドライバーやビスの締め方など、ツールの使い方のアドバイスも満載です!