【02 ボディの塗装方法を学ぼう】
ボディを塗装してみよう!
走りを楽しむRCカーですが、ボディを美しく仕上げるのも面白さのひとつ。実車そのままの塗装で仕上げたり、仲間とチームカラーで決めてみたり、多くのドライバーが思い思いの方法で楽しんでいます。ここではネオ マイティフロッグを例に、ボディの塗装方法を紹介しましょう。
《塗装の基本的な注意》
★換気をしながら塗装 :ボディの塗装中や塗装後しばらくの間は、空気の入れ換えをよくしてください。
★火の近くでは塗装しない :塗料やその溶剤には引火性があるので火気厳禁です。
★天気の良い、湿気の少ない日に塗装 :雨など湿気の多い日は、塗装面が白く曇る(カブる)ことがあります。
■ボディ塗装の基礎知識
■塗装のための下準備
■さぁ、塗装開始!
■いよいよ仕上げ作業!
■シャーシに取り付けて完成!
■動画でボディ製作のノウハウを確認!
RC用ボディの種類は?
タミヤのRCカーで使用されているボディを大きく分類すると2種類。軽量で強度に優れているポリカーボネート(以下:ポリカ)製と、精密な金型で作られスケール感が高いスチロール樹脂製。それぞれに適した塗料や塗装方法があります。今回はポリカボディのネオ マイティフロッグを例に塗装をしていきましょう。
ボディ塗装に必要なものは?
ポリカボディは専用塗料「タミヤカラー・ポリカーボネートスプレー」で塗装します。 塗料以外にはボディをカットするカッターナイフやハサミ、 塗り分けをする場合はマスキングテープが必要です。説明図をよく読んで使用する塗料の種類や、作業の手順を確かめておくことがスムーズに塗装を進めるコツです。なお、ポリカボディをプラスチック用塗料で塗装すると衝突などで簡単に剥がれてしまいますから、使わないでください。
タミヤのポリカーボネートスプレーにはRCカーにふさわしい鮮やかなカラーが揃っています。重ね塗りすることで深みのあるマイカ色が再現できるプロストカラー、見る角度によって色が変化する偏光カラー、硬質な金属感が魅力のアルマイトカラーもあります。
ボディをカットする
最初にカッターナイフやハサミでボディをカットします。カッターナイフでボディのカットラインに1〜2度軽く切り込みを入れ、折り曲げるようにすれば、パチンとカットできます。またツーリングカーのホイールアーチなどの曲線部には「曲線バサミ」を使うと楽に切り抜くことができます。ポリカボディの表面には保護用のビニールがついている場合がありますが、これは表面への塗料の付着を防ぐ役割もあるので剥がさないでおきましょう。
※ボディをカットする際は勢い余ってケガをしないよう注意してください。
ボディをしっかり洗う!?
ボディに油分や汚れなどが付いていると塗料が上手く付着しないので、塗装前に中性洗剤を使ってしっかり洗います。洗浄後は洗剤を洗い流してから、充分乾燥させてください。この作業時間を短縮するのが「プレペイントクリーナー ポリカーボネート用(ITEM 87118)」。布にしみこませて、塗装面を拭き取るだけで 油分や汚れを落とすことができ、すばやく乾燥するのですぐに塗装に取りかかれます。
マスキングテープで塗り分け
2色以上の塗料を塗り分ける場合に活躍するのがマスキングテープ。塗料しない部分をあらかじめマスキングテープでカバーします。今回はホワイトで塗装する部分をマスキング。ポリカボディは裏面を塗装するので、マスキングテープも裏面に貼ります。マスキングテープの縁の部分が浮き上っていると、その隙間から塗料がしみ込んで失敗してしまいますので、爪の先などでテープの縁をしっかり押さえて密着させましょう。また、塗料が表側に回り込むのを防ぐために、保護ビニールがついていない場合、表側もマスキングしておきます。マスキングテープは幅の違うものが数種類あるので、ボディの形や面積にあわせて使い分けるのが効率的です。
- マスキングし忘れた部分がないか、しっかり確かめよう。
塗装の順番
ポリカボディは裏側から塗装するので表から見た場合、最初に塗った色がいちばん表に出ます。ですので先に暗い色を塗ってから明るい色を塗るのがポイント。明るい色を塗ってから暗い色を塗り重ねると、色が重なった部分が他より暗く見えてしまうからです。今回は元祖マイティフロッグのカラーリングをモチーフにホワイトとピンクで塗り分けるので、先にピンクを塗装。塗料が生乾きの時にマスキングテープをはがし、ピンクの塗料をよく乾かしてからホワイトを塗り重ねます。
スプレー塗装のコツは?
■塗装面から30cmぐらい離し、スプレー缶を横に動かしながら塗装していきます。細かく入り組んだ箇所があれば、そこから塗装していこう。
■一度に厚く塗ると、塗料が流れてしまいますから、軽く色がつくぐらいにスプレーし、乾いてからまたスプレー…という手順を2~3回くり返していきます。
■一度塗装を終えたらボディを光にかざし、塗りムラや塗り残しがないか確認しましょう。塗りムラがあると別の色を後で塗装する場合、塗料が透けてしまいます。
- 塗装が終わったら保護ビニールをはがし忘れないように。
塗料がはみ出してしまった!
マスキングが不十分で塗料がしみ出てしまった!そのまま塗装を進めてしまうと、せっかくのボディも台無しです。そんな時に頼れるのが、ボディ・クリーニングの時に使用した「プレペイントクリーナー ポリカーボネート用(ITEM 87118)」。完全に乾いてしまった塗料も、ボディを痛めずに落とすことができる優れもの。クラフト綿棒などにクリーナーを少量含ませ、はみ出た箇所を軽くこすればあら不思議、はみ出た塗料がきれいに拭き取れます。
ステッカー貼りのポイント
最後にボディの仕上げの重要なポイントとなるステッカーを貼り付けます。せっかくのステッカーも、貼る位置がずれていたり、斜めになっていたり、さらにシワがよっていたら、決して美しい仕上がりにはなりません。次に紹介する貼り方は上手に仕上げる方法の1つです。
- ステッカーの絵柄よりひと回り大きく裏紙ごと切ります。裏紙を少しだけをめくり、裏紙だけを1/4ほどを切り取ります。
- 裏紙を残したまま位置を確かめながらステッカーを軽く貼り付け、位置が決まったら裏紙を剥がしながら貼り込んでいきます。気泡が入らないよう押さえながら貼るのがコツです。
マーキングが終わったらボディをシャーシに取り付けて完成。これですぐに走行を楽しめます。今回はキット標準に近いカラーリングとマーキングでしたので比較的手軽に仕上がりました。次はワンステップ上の個性あふれるオリジナル塗装に挑戦するのも面白いでしょう。
インターネット配信番組「タミヤRCカーグランプリ Vol.15」
番組内のコーナー「まりえのRCに挑戦」でRCボディの製作について紹介。ツールやマスキングの仕方などのノウハウを動画で確認。19分10秒ぐらいからスタートします。