ミニ四駆コンクールデレガンス入賞経験者にインタビュー!〈第3回〉
はじめよう『ミニ四駆コンデレ』
そもそも『ミニ四駆コンデレ』ってなに?
美しさを競うという意味の"コンクールデレガンス"を略してコンデレ。ミニ四駆コンクールデレガンス(ミニ四駆コンデレ)とは、ミニ四駆の速さではなく、マシンの見た目やドレスアップのアイデアでミニ四駆を楽しむ部門の事です。現在は主にSNS上でミニ四駆コンデレを開催しています。
作品を自分で撮影して応募する形式のSNSコンデレは、マシンの作り込みやアイデアはもちろん大事ですが、応募写真の撮影方法やアピールポイントの書き方など、意外にチェックポイントが多いのです…!そこで、 SNSコンデレで入賞経験のある方々に、作品作りや撮影時に気にしている事(構図は?背景は?ライトは?etc.…)など制作にまつわるお話を伺いました。コンデレルーキーの方はもちろん、ベテラン勢も作品づくりの新たなヒントになるかも?
全3回でお届けするインタビューの最終回です。第1回、2回をまだ読んでない方はこちらもあわせてご覧ください!▶ 第1回 / 第2回
インタビュー第3回にご登場いただくのは、確かなモデリング&カラーリングセンスで常に高クオリティな作品を発表しているこじこじさんです。こじこじさんのこれまでの作品に加え、カタログ・ポスター風にマシンを撮影するスタイルについてのお話も伺います!
こじこじさん X(旧twitter)アカウント:@kojikoji_m4wd
こじこじさんの過去作品ピックアップギャラリー
── 限られた画像枚数で、より作品をアピールするために気をつけている事はありますか?
(こじこじさん回答)
「手に取って見てもらえない分できる限り作品の隅々まで写るよう、角度を変えながら作品全体を撮影しています。特にアピールしたい箇所がある場合、1枚はその箇所のアップに使います。撮影後は色合いが現物と近く表現できているかに気を配りながら補正しています。」
・・・とは言え、マシン全体を撮影する事ばかりに気を取られていたら、作品のアピールが薄くなってしまうかも…。複数の投稿写真のうち1枚は"絶対に見て欲しい箇所"枠として決めておくのも◎
こじこじさんのこれまでの投稿から、この1枚!という写真を集めてみました。目を惹く構図・演出だったり、見て欲しい箇所を見せる写真の参考に!
『作品の細部まで見せる投稿』とは違ったアプローチも
「作品の隅々まで写るよう、角度を変えながら作品全体を撮影する」というスタイルのこじこじさんですが、そのスタイルとは全く違ったアプローチでも作品を発表しています。あえて文字を入れない、カッコよく見えるアングルにフォーカスを絞った『カタログ・ポスター風』というスタイルについて詳しくお話を伺ってみました!
── パッケージアート(箱絵)風でデザインされた写真ではなく、カタログ・ポスター風というのはありそうでなかった、珍しいスタイルだと思います。SNSコンデレでこの手法を試してみようと思ったキッカケはありますか?
(こじこじさん回答)
「ミテ四駆の撮影部門の説明に『マシンは素組みでも可』と記載があったのでどうにかして素組みの魅力を伝えられる写真が撮れないかと考えました。」
▶わたしのマシンを"ミテ四駆"! ミニ四駆コンクールデレガンス2023
「パッケージアート風だと文字を入れないと伝わりにくいですが撮影を競うコンテストで文字入れ加工をするのは大会の趣旨に反すると思ったので、写真単体でも文字が入っている姿が想像できそうなカタログ・ポスター風の撮影をすることに決めました。」
素組みマシンの魅力が画面からビシビシと伝わってくる写真です。雑誌の表紙と言われても違和感ありません!ピントや光の当て方にも注目です。
── これまでの「作品の細部まで見せる投稿」とは一味違ったスタイルを採用する事に対して、特にこだわったポイントはありますか?
(こじこじさん回答)
「いつも車体の上下左右の余白の量にはかなり気をつけるようにしていますが、ポスター風にするとなると文字を入れたくなるスペースが必要なのでいつもに増して余白の取り方(車体を写真のどこに収めるか)に気を配りました。」
「動と静にも意識して、1枚目(上記写真)は前輪を浮かせてタイヤ付近のみ光を多めに当てることでスピード感のある雰囲気に、2枚目と3枚目(下記写真)は落ち着いた構図で車体が展示されているような雰囲気にしました。」
(こじこじさん回答)
「また、写真の枚数もあえて3枚に減らして、投稿時左側に1枚・右側に2枚表示されることでメインの画像が大きく表示されてインパクトがアップすることを狙いました。」
X(旧Twitter)に投稿した時のタイムラインでのサムネイルの見え方にもこだわりが。投稿枚数が3枚である事にもきちんと意味があったんですね! 4枚の写真で作品を発表する時と違い写真の枚数が少ない分、見ている人に1枚でどれだけ作品の事を伝えられるかがより重要に。1枚で魅せる写真を撮るには、マシンの『カッコいいポイント』を把握する事も大事ですね。 |
── カタログ・ポスター風というアプローチは普段の細部まで写真で見せる手法とは真逆の発想ですが、いつもと違うスタイルで投稿する事に不安はありませんでしたか?
(こじこじさん回答)
「撮影する前は上手く撮れるか少し心配でしたが、予想以上にかっこよく撮れたので投稿する時はむしろ『早く見てもらいたい!』という気持ちでした。」
こじこじさんは"カタログ・ポスター風 アバンテJr."の他にも、同じコンセプト&マシン複数台で+αな作品も発表しています。手応えのあったアイデアにとどまるだけじゃなく、応用&進化を!
── カタログ・ポスター風のアバンテJr.を撮影する際に自然光を利用したとの事ですが…
(こじこじさん回答)
「作業場の窓際に黒い画用紙を置いて撮影しました。背景は暗めでマットな素材のほうがグロス仕上げの車体がよく映えると思ったので黒い画用紙を採用しました。日光が当たりすぎると撮影しにくい場合もあるので適度に光があたるタイミングを見計らって、色んな角度に変えながら撮影しました。」
マシンのカラーにあわせて背景色を使い分けるお話は、タケさんの回(インタビュー第1回)でも話題に上がりました。作品を引き立たせる背景選びは重要ポイントですね。
こじこじさんのこれまでの投稿から、"暗めマット素材"の背景を上手に使った作品写真をあわせて紹介します。
── 2024年の抱負をお聞かせください!
(こじこじさん回答)
「作るからにはしっかり作る、作りたくなければ作らない、といったスタンスなので2024年も作ったり作らなかったりします!」
── 貴重なお話をありがとうございました!
作品を発表する際に押さえておきたいポイントに加え、『カタログ・ポスター風』という一味違ったスタイルまで、興味深いお話がたくさんでしたね。X(旧Twitter)タイムラインでのサムネイルの見え方については、思わず成る程!と声に出して言ってしまいそうになりました。こじこじさんらしいスタイルの開拓をこれからも楽しみにしています!
全3回でお届けしたインタビュー企画ですが、好評だったら続編があるかも…?
コンデレインタビュー第1回・2回のバックナンバーや、これまでのコンデレ受賞作品ギャラリー含むミニ四駆SNS企画等もあわせてチェックしてくださいね!